- ホワイト職場に転職したいです!そして、セラピストとしても成長したいんです!
- 興味がある分野がまだ良くわからないんですけど、どうやって見つけたら良いですか?
リハ職(理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST))として働く上で自分の興味がある分野で働かないと、折角のホワイト職場でも自分に合っていないと感じてしまいます。
私(hamaguri(はまぐり))は残業月80時間して残業代は5時間程度のブラック職場から、今はほぼ残業なしのホワイト職場で働いています。そして、自分が好きな脳血管疾患を中心にリハビリを出来ており、比較的モチベーション高く働くことが出来ていると思います。
- 自分の興味がある分野が良くわからないよ
- どんな分野があるの?
と思っているリハ職の方に向けて、概要と私なりの考えをお伝えしていきます
リハビリ領域でのメジャーな8分野と興味がある分野の選択に役立つ決め方を新卒の方向け・転職組向けに分けてお伝えしていきます
【新卒・転職初心者向け】メジャー専門分野8選を解説
本記事での【分野】とは、 脳血管疾患や整形外科など、『リハビリの専門領域』と捉えてお伝えしていきます
医師は専門分野がはっきりと別れますが(専門医)、リハ職は様々な疾患(脳梗塞も骨折も神経難病も)の患者さんにリハビリすることが多いですよね
リハ職はスペシャリストよりもジェネラリストを求められる傾向にあるかと思います
ジェネラリストとは、広範囲にわたる知識を持つ人のこと
Wikipedia:ジェネラリスト
ただし、その中でも自分が特に興味がある・この分野なら私に任せて!という分野があると精神的に楽になります
就職先は様々な分野に程度の差こそありますが何かしらの分野に特化しています
折角ホワイト職場に就職出来ても、興味が無い分野ばかりのリハビリではなんかやる気が出ないということになりますので、慎重に進めましょう
脳血管疾患
代表的な脳血管疾患と言えば、脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)になります
脳血管障害(脳卒中)には、脳の血管が詰まる脳梗塞と脳の血管が破れる脳出血、くも膜下出血があります。いずれも高血圧が最大の原因です。
e-ヘルスネット:厚生労働省
私は脳血管疾患に特に興味があり、リハビリ内容を組み立てる上で神経路や脳画像から症状をある程度予想しやすいことなどからです。また、急性期病院に勤務しているので、発症時から徐々に改善していく過程もしっかりと見られることもモチベーションを高く維持できる理由になります。
整形外科
外傷によるケガや骨折、変形性膝関節症、椎間板ヘルニアなど様々な整形外科・運動器疾患に分類されるリハビリを行う。
病院なら術後のリハビリ、クリニック等なら痛みを改善・避ける動作の指導などをしていきます
痛みの原因など、筋肉・靭帯など解剖学の知識が必須となります
解剖学やスポーツ学など興味があれば合っていると思います
小児
生まれつき、または後天的に障害を持ったお子さんに対してのリハビリを行います。 脳性麻痺や二分脊椎など疾患は様々ですが、発達の援助・日常生活動作の訓練・装具の選定・学習援助など関わる。
小さなお子さんが好きな方や発達などに興味がある療法士
生まれた直後から関わる事が多く、かなり長期間でお子さん・ご家族を関わる事が多いです
神経内科
神経難病は、原因が不明で根治的 な治療法がなく、次第に障害が進行し、身体機能やコミュニケーション能力が著しく障害される。
難病情報センター:神経難病
入退院を繰り返しながら、長期で患者さんと関わる傾向があります
その時々の身体機能等に合わせて生活に戻っていけるように援助が必要
心臓・循環器
心臓リハビリとは
心臓病の患者さんが、体力を回復し自信を取り戻し、快適な家庭生活や社会生活に復帰するとともに、再発や再入院を防止することをめざしておこなう総合的活動プログラムのことです。内容として、運動療法と学習活動・生活指導・相談(カウンセリング)などを含みます。
日本心臓リハビリテーション学会:心臓リハビリって何?
興味がある方は【心臓リハビリテーション指導士】の取得がおすすめです。
呼吸器
呼吸リハビリテーションとは、病気や外傷によって呼吸器に障害が生じた患者さんに対して、可能な限り機能を回復し、あるいは維持することによって、症状を改善し、患者さん自身が自立した日常や社会生活を送れるように継続的に支援する医療です。
日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
興味があれば【3学会認定呼吸療法認定士】の取得をおすすめです。
悪性新生物
がんのリハビリは、診断された早期から(中略)。治療のどの段階においても、それぞれのリハビリの役割があり、患者さんが自分らしく生きるためのサポートを行っています。(中略)がんのリハビリは治療と並行して行われるため、病状の変化をはじめ、あらゆる状況に対応することが可能で、治療のどの段階においても、それぞれのリハビリの役割があり、患者さんが自分らしく生きるためのサポートを行っています。
国立がん研修センター:がん情報サービス
治療段階に合わせて、QOLの維持・改善を目的に介入していきます
疾患の性質上、良くなる方ばかりではありませんが一人ひとりの患者さんに寄り添って考えられるリハ職の方は頑張れる分野かもしれません
ただし、あまりに感情移入しやすい方は自分まで落ち込まないように注意が必要です。
がん患者リハビリテーション料を算定するには、特定の研修会に参加する同一医療機関からチームで参加する必要があるので職場と相談してみてください
日本理学療法士協会:がんのリハビリテーション研修会
教育
一般的には養成校(PT・OT・ST学科の大学や専門学校)で勤務
研究をメインでやりたかったり、学生指導が好きだったりする方には最適
大学等で働くことが一番現実的な道かと思います
また学生への指導も並行して行うので、実習指導などで学生との関わりが好きな方にはおすすめの分野となります
自分に合った専門分野の選び方
新人と転職組それぞれで自分に合った分野を考える方法は異なります
経験の差によって異なります
新人なら実習や勉強していて興味を持った分野へ
- 実習のことを思い出す
- 講義で何が得意だったか思い出す
- 嫌い・興味を持てなかった分野は避ける
実際にやってみなければ大きい部分があります
転職組の選び方
新卒者と異なることは
転職先がブラックで更に興味もなかったら最悪過ぎます
自分に合った専門分野は、とりあえず仕事してみてから決めよう
では絶対ダメです!
そんなこと言っても、わからないんだよ
そうですよね
- 嫌いな分野では無いか?
- 研修会に行った分野は何か?
- ホワイト職場かどうかで判断する
を考えてみてください
嫌いな分野では無いか?
好きなこと・やりたいことは分からなくても『嫌いなこと』なら分かる人は多いんじゃないでしょうか?
嫌いな・興味が沸かない分野は避けてた方が無難かと思います
研修会に行った分野は何か?
研修会に行ったということはお金を払い、自分の時間を使って行ったことになります
多少なりとも興味がある分野の可能性があります
ホワイト職場か?
どうしても嫌いな分野で無ければ、ホワイト職場かどうかを判断基準にしてみてください
働いているうちに考えが変わったりする事がありますし、自分に余裕が出来ると見つかることもあります
ホワイト職場への入職を目指しましょう!
どうしても決められない方には
新卒であれ、転職組であれ、
- ホワイト職場かどうかで判断する
- 嫌いな分野は避ける
- 総合病院で経験を積む
こんな優先順位で決めてみるはどうでしょうか?
【まとめ】リハ職の専門分野を知り、自分に合った職場に転職しましょう
リハ職として、リハビリする機会が比較的多い8分野の概要と私なりの思いを書かせてもらいました
実際には一つの分野だけリハビリし続けることが少ないのが実情です。
ただし、自分の好きな・得意な分野がある事で自分に自信を持って働くことがストレス軽減になると思います
【興味+ホワイト職場】を目指しましょう!
ホワイト職場となれば、まず第一に自分の健康が、第二に自分や家族との時間が生まれます
そうなる事で目の前の患者さんに有益なリハビリが提供出来ると考えているからです
私たちリハ職(PT・OT・ST)として、悩みながらもより良い環境で働いていきましょう
一緒にリハ職ライフを続けられれば嬉しいです
転職先候補で悩んでいる方は【現役理学療法士が解説】病院だけじゃない!?転職先候補8選と特徴
リハ職が最も多く働く病院の中で考える方には【転職初心者向け】56.9%のPTが病院勤務!急性期・回復期・維持期(療養)違いは?を参考にしてみてください