・リハ職としてあと30年も今のように働ける気がしない
・50代で全介助のトランスファーとか絶対に腰がやられる
・今の時代、定年後も働かなきゃいけないの?
・っていうか、早く退職したい…
実は理学療法士(PT)・作業療法士(OT)は『白衣の土方』と呼ばれるほど、基本的に肉体労働者なんです
なぜなら、リハ職の業務は年齢によっては変わらず、60歳になったとしても全介助の方も担当します
経験・技術があろうがなかろうが20分1単位リハビリをして同じ診療or介護報酬をもらうことになるからです
本記事では、現在20代・30代のなるべき働きたくない『意識低い系』理学療法士・作業療法士が定年まで働く6つの方法をお伝えします
本記事を読むと、定年まであと30〜40年をどうやって乗り切れるか、今の若い時期だからこそ最小限の努力で将来楽になる方法を知れます
- 今の職場で定年まで働けるか判断する
- 今の内にクビにされない準備をしておく
- 数年〜20・30年後を目標に「いつでも辞められるマインド獲得する」
のいずれか、または複数の獲得を目指します
抽象的でわからないと思うので、
定年まで今と同じ働き方とか無理だわ
と思った方は、具体的な方法をお伝えしていくので是非、どうぞ
【注意】30年後は大丈夫?意識低い系理学療法士が定年まで働く方法6選
今の20代・30代の療法士が60歳になる頃には70歳定年なんて事もあり得ます
60歳になっても80kgの人を全介助でトランスしたり、長下肢装具つけて歩行介助出来ますか?
今、不安に思った方は
- 今の職場で定年まで働けるか判断する
- 今の内にクビにされない準備をしておく
- 数年〜20・30年後を目標に「いつでも辞められるマインド獲得する」
を目指して定年まで勤めるor早期退職を目指します
- 肉体労働を避けられる職場(クリニック等)に転職
- いつでも辞められるマインドを手に入れる
- 根性で定年まで白衣の土方
- 管理職
- 医療介護期間以外の道を探す(教育機関・行政等)
- 他の資格で(ケアマネなど)
それぞれを具体的に見ていきましょう
肉体労働を避けられる職場に転職する
一番の不安は60歳でも20代・30代と同じように働けるかどうか?
肉体労働を避けられる職場に転職を狙いましょう
理学療法士の56.9%が病院・6.1%が施設に勤めています(日本理学療法士協会会員統計情報(2021年3月末)より筆者算出)
6割以上が病院や施設で働いています
介助量の多い患者・利用者さんは絶対にいるので、30年後も今と同じように出来るかどうかを判断が必要です
クリニックでは基本的に歩いて、または家族の介助で車椅子移乗出来る方が殆どなので、肉体労働としては比較的安全な職場だと思います
ただし、クリニックではワンマン経営が多いので、突然の解雇の可能性や後継者がいるのかどうか、確認しておく必要がありそうですね
自分にとって、今の職場で今と同じような働き方が30年後出来るのか?
という視点で考えて、必要であれば転職をしましょう
いつでも辞められるマインドを手に入れる
最終奥義にして、最強の方法です
経済的な余裕を持つことで『いつでも辞められるマインド』を手に入れましょう
自分の老後にいくら必要で、お子さんの教育資金や住宅ローンがある方はこれからどのくらいお金がかかるのか、などを把握していく必要があります
経済的な不安が無くて、仕事が好きで続けるなら人生にとって一番良いですよね
『F.I.R.E.』という言葉を知っていますか?
『Financial Independent(経済的独立) Retire Early(早期退職)』の頭文字を取った言葉で簡単に言えば、『経済的に独立して、早く退職出来るぜ』ってことです
経済的独立が最も大切で老後の不安がある程度解消されて、嫌になったらいつでも仕事を辞められるなら、心の安定が保たれますよね
仕事としてリハビリが好き、健康のためにもう少しだけ働こうかな
と、
働かないと生活出来ないから辞められない
では全然違いますよね?
ただし、簡単に経済的な不安がなくなることはありません
20年・30年かけて少しずつ育てていきましょう
これから30年間でお子さんにかかるお金や住宅ローン、老後の蓄えを知り、
そのための貯蓄・投資を今のうちから始めて『いつでも辞められるマインド』を手に入れましょう
根性で定年まで白衣の土方
根性で定年まで現役の『白衣の土方』として働く方法です
- 健康に気をつける
- 突然の解雇がありえるか考える
健康は勿論、今の職場がクリニックなどワンマン経営だったり、後継者がいなかったりする場合には突然職を失う可能性があります
今の若い内に公務員(公立病院や公的な施設など)になるか、母体の大きな企業・職場で働くことでよほどのことが無い限り、30年後も安泰な職場に転職するのも一つの手です
管理職
管理職を目指して、実質的な肉体労働(リハビリ)時間を減らす方法です
給料upもして、一石二鳥
職場の上司を見ていれば、ある程度予想は出来ますよね
自分の方が持ち患者・利用者さんは多くないですか?
ただし、『意識低い系』理学療法士・作業療法士としては…大変な道です…
管理職になるには今のうちに頑張る必要が出てきます
- 今のまま働いていて50代になったら管理職になれそうか?
- 新規事業立ち上げする職場に『管理職』希望として転職するか?
いずれも『管理職』となれば、別の業務や責任が増えますので、実質的なリハビリ(肉体労働)時間は少なくなります
『意識低い系』理学療法士・作業療法士向きではありませんが、
今のうちだけ頑張ろうか、という方は検討余地があります
医療介護期間以外の道を探す(教育機関・行政等)
医療・介護機関以外に転職する方法です
60歳になる頃の一番の不安はリハビリ業務自体がかなり健康でないと出来ない事ですよね?
肉体労働が不安なら、
- 教育機関
- 行政 など
デスクワークの職場に今のうちに職場を変えていけそうか、自分に合っているのか、検討していきましょう
今まで理学療法士・作業療法士として働いてきた方としてはかなり大きな決断となります
一つの選択として、デスクワークが比較的多い職場へ転職を検討しましょう
他の資格で働く(ケアマネなど)
肉体労働が少ない職種への転職です
リハビリとして勤務していく以上、管理職になろうとも全く患者さんのリハビリをしないことは難しいです
絶対、50代になってトランス介助とか無理だわ―
と思っている方にはいっそ他の職種への変更が選択肢の一つになります
ただし、かなりの決断が必要ですので『意識低い系』には簡単なことではありませんが…
療法士としての経験を活かしつつ、肉体労働を避けるならケアマネージャーがあります
受験資格は療法士として実務経験5年以上あるなら受験出来る公的資格(都道府県交付)
私の周りにもPT・OT辞めるわけじゃないけど、ケアマネ取得する方も多くいます
選択肢を広げる意味でも、若い内に資格取得しておくのも一つの手です
理学療法士・作業療法士は増えすぎ?需要と供給はすでに崩れている!?
本章では「理学療法士・作業療法士は定年まで働けるのか?」を統計データから考えていきます
加えて、毎年1万5千人のPT・OTが増えている(令和3年度合格者:PT9,434人/OT4,510人)ので、
若い療法士に安い給料で働いて貰えばいいのです
既に供給過多、甘く見積もっても2026年には療法士多すぎになってしまうんです…
何も考えずに働いていれば『白衣の土方』として定年まで馬車馬のように働かされる…
今だけなら頑張れる?
定年まで働く理学・作業療法士が今だけ頑張るならコスパ最強の3つの方法
理学・作業療法士は増え続け、供給過多の状態で定年まで働くこと自体が難しいかも知れません💦
30年後のために20代・30代で『今だけ』なら頑張れる方へのアドバイスです
- 1つでも得意分野を持っておく
- 転職
- 貯金・投資を始める
1つでも得意分野を持っておく
得意分野をなるべく『資格』として持つことがおすすめ
理学療法士や作業療法士以外の資格があれば、転職する際に有利に進められます
- 認定・専門療法士(理学/作業療法士)
- 3学会合同呼吸療法認定士(実務経験2年以上)
- 心臓リハビリテーション指導士(心リハ学会入会2年以上)
- アスレチックトレーナー
- ケアマネージャー(実務経験5年以上)
などあります
自分の働く職場or転職するのに有用な資格を持っておくことで必要とされる人材としては働ける可能性が高まります
どの資格を取るにも結構大変です
今ならギリ頑張れるかな…💦
更新がどうなのかも確認しておく必要があります
私は「3学会合同呼吸療法認定士」を更新済ですが、近場の研修会に数回参加するだけ(1回だけでokの研修会もあり)で5年に1度の更新が可能です(更新料3,000円)
心臓リハは毎年全国学会への参加しないと単位稼げなかったり、ケアマネでは5年に54時間の研修だったり、更新のために学会発表が必要な資格もありますので、取得はもちろん更新が負担にならないかも考えてみて下さい
なにか1つだけでも自分の得意分野があると働きやすくなったり、転職しやすかったりでおすすめです
転職
今の職場で30年後も働けそうか、不安に感じた方は『転職』を検討しましょう
40歳代以上となると『転職』のハードルが上がります
なぜなら、年齢的に入職と同時に管理職のポジションを取れる人なのか、を見られるからです
『意識低い系』理学療法士・作業療法士が40代以上の転職はハードルが高いので、今のうちに働きやすい職場への転職を検討しましょう
貯金・投資を始める
貯金・投資を少しずつ始めて、『経済的自立』を目指します
子供の教育資金や住宅ローン、老後資金などに不安がある程度解消されていれば、定年まで働くハードルが一気に下がります
具体的には
自分のライフプランを考えて見ましょう
- 子供の教育費は?
- 住宅ローンは?これから、マイホームを建てる予定?
- マイカーは必要?
- 老後資金は?自分の年金はいくらもらえる?
を大体考えてみましょう
STEP1と2で必要な金額から、実際に毎月〇〇万円を貯金や投資にまわしていく必要があるのかを考えていきましょう
株など成長する価格変動する金融資産の試算は難しいですよね
おすすめの試算ツールに楽天証券:積立かんたんシュミレーションで計算してみて、なんとなく想像してください
今後の人生において、お金の不安が【ある程度】解消されれば、「いつでも辞められるマインド」が手に入ります
【ある程度】というのが曲者で、上を見たらキリが無く、結局定年まで働いても足りない気がする…
みたいなことになりかねません
試算にはFP(ファイナンシャルプランナー)など専門家に相談するのもありです
FP利用に無料〜1万円くらいかかりますが、この先何十年も不安を抱えたり、試算が間違っていたら、元も子も無いので
私もFPさんに試算してもらいました(私はFP2級持っていますが、さすが専門家って感じでした)
早期退職もありだし、働けるうちは働いておこうかな
お金がないから働かないといけない
では全く違います
若いうちから少しでも貯金や投資を始めてみましょう
【まとめ】30年後の不安を解消。意識低い系理学療法士が定年まで働く方法6選と3つの対策
30年後も今と同じように働けるかどうか、不安になりますよね
理学療法士・作業療法士は『白衣の土方』と呼ばれるように医療従事者であり、肉体労働者です
理学・作業療法士に人生を捧げます!って方以外は、定年まで働けるか・働くにはどうしたらいいか考えておく
- 今の職場で定年まで働けるか判断する
- 今の内にクビにされない準備をしておく
- 数年〜20・30年後を目標に『いつでも辞められるマインド獲得する』
少し抽象的ではありますが、まずは3つのポイントを軸に考えていきましょう
- 肉体労働を避けられる職場(クリニック等)に転職
- いつでも辞められるマインドを手に入れる
- 根性で定年まで白衣の土方
- 管理職
- 医療介護期間以外の道を探す(教育機関・行政等)
- 他の資格で(ケアマネなど)働く
となります
理学療法士・作業療法士合わせて毎年1万5千人増え続けています
療法士が過剰な状態はすぐに訪れる、ってか既に訪れています…
なぜなら、厚生労働省;医療従事者の需給に関する検討会 理学療法士・作業療法士分科会(第3回)で2026年には年次有給休暇20日を毎年取得し、残業時間0とした条件ですら、需要と供給が逆転します(療法士が過剰な状態)
皆さん、有給休暇20日とって、残業全くありませんか?
試算自体が甘くやっても、数年後には療法士が余ってしまいます…
なんとなく働いているだけでは、定年まで療法士として働く事自体が難しいかも知れません…
今、20代・30代だからこそ少し頑張って、30年後を楽にするためには
- 1つでも得意分野を持っておく
- 転職
- 貯金・投資を始める
の1つか、もしくは複数を始めることをおすすめします
今回の記事が今の働き方で30年後も働きたく無い理学療法士・作業療法士の方の参考になれば嬉しいです
『意識低い系』としましたが、不安は誰にでもあり、全人類働きたくないものです!
単純に働きたくない・不安を抱えながら働きたくない、いずれにしても対処しておく必要があります
今回は此のへんで
ありがとうございました