リハ職の給料はなんで安いの?
昇給はしていくんだよね?
国家資格なのにどうして…
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士として働く方でそう思ったことは1度くらいはありませんか?
私はあります!笑
リハ職(理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST))は一般労働者の平均年収よりも低い傾向にあります
なぜ、そうなのか?
私は理学療法士として約10年現役で働いています。
新卒から少しずつ給料は上がってきていますが、それでも手取りは20万円ちょい…なんとか生活は出来ますが、もっと増やしたい。
そんな思いでリハ職の方に向けて調べてみました。
リハ職の給料が低い理由や昇給について、国税庁や厚生労働省の統計データなどから読み解きます。
本記事を読むことでリハ職の給料が低い理由が分かり、では次に自分には何が出来るのか?まで知ることが出来ます
結論は
- 医療診療報酬が決まっていること
- 基本は20分1単位で、患者さんとマンツーマンのため上限がある
- 新人でもベテランでも診療報酬が同じ
- 上位資格を持っていても変わらない
では、自分の給料upのために何が出来るか?
- 昇進・昇給
- 上位・付属資格を取る
- 転職
- 講師・講演会等
- 休日にアルバイト
- 副業
について考えていきましょう!
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の給料はなぜ安いの?【国家資格なのに】
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の平均年収は、
418万9,400円(令和2年賃金構造基本統計調査(厚生労働省) 【年収=きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額】で算出)※視能訓練士も含む)
給与所得者(全労働者)の平均年収は436万円(令和元年分 民間給与実態調査(国税庁))
リハ職は全体よりも平均年収は低い傾向にあります
リハ職の給与が低い理由は
- 国(厚生労働省)によって診療報酬が決められているから
- 20分を1単位とし、患者と1対1で行うから(時間的な制限がある)
- 1日または1週間の単位数に上限がある
一般企業であれば、サービスや商品の値段は企業が独自で決めます。沢山売れれば、どんどん利益は高くなります。
しかし、医療・リハビリの値段は国によって決められ、更に1〜2年に一度は改定されるため、積極的に営利を目指すことは出来ません。
加えて、リハ職は新人でも経験豊富なベテランでも、何分リハビリしたらいくらと決められているため、いくら能力が高くても収益も給料も上がりづらいのです💦
リハビリは診療報酬や時間により稼げる金額が決まっているから
リハビリの診療報酬は
- 患者さんと1対1行う(一部例外あり)
- 基本20分を1単位(一部例外あり)として請求する
- 一日or一週間で取得出来る単位に上限がある
リハビリの算定(医療費を請求する権利)は厚生労働省によって診療報酬が決めれらています(令和2年度診療報酬改定について(厚生労働省))
高齢化により病院を受診する方は増えていますが、それがそのまま病院の利益とはなりません。
えー、でも沢山リハビリすればリハビリの収益は上がるでしょ?
確かに沢山リハビリをやればやるほど診療報酬を多く請求出来ます。
あくまで20分を1単位として、療法士1人 対 患者さん1人のため、時間的に限界があります。効率良く他の療法士の2倍することは不可能です
さらに、1日や1週間でも単位数に上限が決められているため、業務中すべてをリハビリしている訳にはいきません
そのため、リハ職は患者さんとマンツーマンで20分1単位として診療報酬を取るため、時間の切り売りとなり更に上限がありどうしても給料が上がりづらいのです。
新人でもベテランでも、リハ職としての能力が高くても診療報酬は同じ
診療報酬の点数は疾患ごとや施設基準によって異なりますが、20分いくらといった形で算定します。
例えば、脳梗塞の患者さんに20分リハビリをしたとします。
新卒1年目のPTが行っても、15年目の能力の高いPTがリハビリしても診療報酬としては全く同じです。
一般の人だって
例えば、〇〇大学の名医のお医者さんに診てもらったら、何千万も医療費請求が来ることなんてありませんよね?(医療保険適用内であれば)
例えば、
私、失敗しないので
で有名なドクターXの大門未知子だって、あくまで院長に数千万を請求していて、手術をした人に手術代は請求してませんよね。
患者さんの払う医療費は誰がやったかではなく、何の疾患に対してどういう医療処置・リハビリをしたかによって診療報酬が決められています
もちろん、同じ理学療法士だって、卒業したばかりの1年目といくつも実務・研修を積んだ理学療法士なら、リハビリ効果だって変わって来ます。
それでも、リハビリする時間によって同じ額の診療報酬となるのです。
そのため、能力が高いからといって給料が上がりづらい状況にあります。
上位資格があっても診療報酬は同じ
初心者でもベテランでも診療報酬が同じと伝えましたが、他の資格を持っていても診療報酬は原則変わりません(一部、資格が無いと算定出来ない事もあります)
例えば、理学療法士の専門性を更に高めた資格として認定理学療法士や専門理学療法士があります。
それでも、繰り返しですが、医療費として請求出来る診療報酬は理学療法士(or作業療法士or言語聴覚士)かどうかでしか変わりません。
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の昇給率は?
リハ職の給料が上がりづらい理由はわかった。
でも、実際には昇給はあるでしょ?
どのくらい上がっていくの?
あくまで平均ですが、例えば月収で(参考元:令和2年賃金構造基本統計調査(厚生労働省))
- 20〜24歳:24万3,100円
- 25〜29歳:26万600円
- 30〜34歳:28万5,600円
の月収を比べると1万7500円。これを5年間同じように昇給すると考えると毎年3,500円up。
30〜34歳の平均では5年間で2万5,000円、毎年5,000円の昇給となります。これを多いと取るか、少ないと取るか…
全労働者の昇給平均は4,312円です(日本労働組合 2021年春闘を参考)
おそらく、職場ごとに人事考課制度があると思います
私も前の職場も今の職場でも5段階評価で査定され、評価に合わせて昇給が決めれていたので、毎年10,000円以上の昇給upも可能
昇給については概ね平均的な昇給のようです
リハ職の平均昇給額は3,500円〜5,000円程度
人事考課によっては10,000円以上の昇給も可能
給料upするには?
リハ職が給料上げるにはどうしたらいいの?
- 昇進・昇給⇛今の職場で給料up
- 上位・付属資格を取る⇛今の職場でも転職でも役立つ
- 転職
- 講師・講演会等⇛実績のある方はgood
- 休日にアルバイト⇛職場に要確認
- 副業⇛おすすめ!
昇進や昇給、上位・付属資格を取るのは今までの説明と矛盾してない?
確かにそうですが、昇給においては人事考課制度により個人差が少しずつですがついてきますので、毎年10,000円月収upすれば1万円×12ヶ月+ボーナス(4ヶ月)なら年収16万円upです。
この差は大きくないですか?
自分には何が出来るんだろう?
何が合っているんだろう?
自分に合っている給料upの方法を考えてみましょう
【まとめ】理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の給料はなぜ安いのか?
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の平均年収は、
418万9,400円(令和2年賃金構造基本統計調査(厚生労働省))
※【年収=きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額】で算出)※視能訓練士も含む)
給与所得者(全労働者)の平均年収は436万円(令和元年分 民間給与実態調査(国税庁))
リハ職は全体よりも平均年収は低い傾向にあります
↓
新人でもベテランでも、どんなにリハ職としての能力が高くても、同じ額の診療報酬となるため、病院or施設側としては【能力=給料】とはなりづらい
だからこそ、個人として稼ぐ意識も必要だと思っています
リハ職は一般労働者平均よりも低い傾向にあります💦
国家資格なのに…
では、何ができるんだろう?
- 昇進・昇給⇛今の職場で給料up
- 上位・付属資格を取る⇛今の職場でも転職でも役立つ
- 転職
- 講師・講演会等⇛実績のある方はgood
- 休日にアルバイト⇛職場に要確認
- 副業⇛おすすめ!
給料upの方法はいくつかあるので、自分に合った給料upの方法を考えてみましょう
今回はこの辺でありがとうございました!